Ayurvedic Life  *Dinacarya*

~アーユルヴェーダ哲学が教える人生の生き方・一日の過ごし方・ディナチャリア

人は毎日の生活でつくられ  毎日の積み重ねが人のなりを決めていく

 

 

アーユルヴェーダの2つの目的

①健康な人の健康を保護すること

②病気に陥った人の病気を取り除くこと

一番目の目的は、人が生まれたときの先天性(プラクリティ)を活かしていくことです。

現在の体力を強化し、毎日の活動能力を高め、優秀な子孫繁栄を心がけ、病気を寄せつけずに老化を遅らせて長寿を追及します。素質をふんだんに発揮することをお互いに考えます。個人の免疫能力を高めるためにアーユルヴェーダを活用します。

二番目の目的は、病気で苦しむ人から病気を遠ざける方法を詳述しています。人の持っている自然治癒力を引き出し、出来る限り自然の法則に従い自然な方法で、根本の問題を解決しようとしています。

いかにして個人の能力を保護し、かつ強化するかどうかは『一日の過ごし方』に関わります。

アーユルヴェーダでは、ディナチャリア(一日の過ごし方)とリトゥチャリヤ(季節の過ごし方)で説明しています。

 利便性の高い文化の中、忘れ去られようとしている自然と調和しながら生きる知恵を活用するチャンスにしてみてください。要旨はとてもシンプルです。

 

*小さな生活に秘められた、沢山の幸せを見つける意識を持とう* 

 

・自分の体質を良く理解しておくことが前提、トリドーシャになるのが目標です

ヴァータ性(運ぶ力いわゆる神経系)と、ピッタ性(代謝・消化・熱全般に関与)と、カパ性(結合状態・抱擁・体液の状態)が正常で調和されていれば健康保持が叶います。

 ヴァータ性は体調の変動に関わる王様です。生まれがヴァータ優勢の体質だった場合は、病気になると調整しにくいとしています。呼吸はヴァータの状態を明瞭に示します。交感神経が興奮しているときは神経過敏に陥り、浅く早く、不均衡な状態を顕著に示しています。自己を愛し調和を心がけましょう。

不均衡になるドーシャ(要素)は、自己を防衛する意識問題が密かに誘導しています。おおよそ不健全な食物摂取、生活態度の問題、環境の乱れなどを随伴し悪化させています。思い当たるものから早急に改善を実行します。

下記は参考までに。古代では大自然の中でどのように過ごすことが大事であるか、細かく記していたようです。ピックアップして、生活の中に楽しんで取り入れてみてください。オリジナルなリズムをつくるところから始めてみましょう。

*ゆるっとマイスタイルをつくっていこう*

≪タイムスケジュール≫

1、起床時間(日昇一時間前位)、起床後はゆったりとして時間を持つ工夫をします)

2、朝の排泄

3、洗顔

4、手や足洗い

5、歯磨き

6、舌の清掃

7、早朝に常温水飲用(身体がほてりやすい人向け、鼻洗いも副鼻腔や視力回復に役立ちます)

8、吉相物を早朝ながめること(精神的潤滑作用を高めるため)

9、鏡を見ること(自分の外貌を観察します)

10、目の健康保護

11、耳掃除(オイルをつけて優しく)

12、鼻掃除(乾燥を防ぐためにオイルで優しく、その後鼻腔から強く息を吐ぎ出して、通気路を浄化します)

13、発声チェック

14~17、歯磨きに関すること(喫煙は禁忌、口臭を取り除くため)

18、朝のオイルマッサージ(皮膚ならびに感覚器官、運動器官の機能向上のため)

19、全身オイル塗擦法

20、運動(春と冬は良く体が温まるまで行う、ヨガは背骨・胃腸・呼吸器系・内臓に良効、精神安定の向上になる)

21、指圧法(いわゆるストレッチで消耗を緩和)

22、皮膚チェック(もう一度オイルマッサージで消耗を整える)

23、定期的に髭剃りや髪切りで身なりを整える

24、入浴、沐浴(少なくとも一日一回は行うこと)

25、全身香料塗擦法(ドーシャの増大を防ぎます、嗅覚は精神安定に役立ちます)

26、入浴で体を浄めた後お祈り

27、衣服にお着替え

28、仕事(8~12時、15~18時の間は専門職に精励すべき)

29、食事(個人の状態に適して選択すること、摂取者の体質、健康状態により修正する、必要があれば断食もする)

30、午後の休息(食後少ししてから歩く、そのご安楽椅子に座し休息する)

31、夕方(戸外の散歩やボート漕ぎなどを行い、感覚器官と精神のリフレッシュする)

​32~34、気分転換のために環境に変化を加える

35、夕食(ヨーグルトや油性分の多く重い食事は控える)

36、健康な状態で、かつ子孫繁栄を考える人は性生活

37、一日の反省(内観法で反省をし、明日への進展のために念じる)

38、冥想(静かに鎮まる時間をもつ)

39、睡眠(悩み事をなくす、ヘッドと全身オイルマッサージで肉体を解す、入浴、心地良いベッド、閑静な環境があればなお良効)

40、体質改善法(ディナチャリアや季節の過ごし方に加えて、さらに強化するために、善行為、専門学習の追及、真の知識習得、精神向上のための体得訓練などをとりいれていく)

41、結論

→体質、体力、消化力、精神的健康度、疾病状態を考慮したのち、問題は必ず修正すること

→人は常に冷静かつ沈着なる気性を維持し、『人生とは何か、幸福とは何か』の本当の意味を理解し、哲学的心構えを発展させること

※参考著書 アーユルヴェーダ日常と季節の過ごし方 V.B.アタヴァレー著 稲村裕晃江訳

 

≪心マナスの育成について≫

1、タマス(惰性)

動きを止め、怠慢に物事をおこなうようにさせます。不明瞭・不活発・無知の性質に留まる。無気力や無感覚に陥らせ、純粋な素質から遠ざかります。臆病で不安になりやすく、また物惜しみや固執しやすいため、怠惰に関与し、成長の停滞を招きます。

2、ラジャス(動性)

動くこと、活動の性質。緊張させて自発的に行動させる。行き過ぎると渇望や欲張りの領域に至らしめる。タマスを抑制して純粋な素質に近づけさせるのには必要な性質。錯覚や虚偽や嫉妬に加担し、野心をつくっては一次的満足や快楽に溺れ、他人に加護を強く求めもする。傲慢で残虐にも加担します。性質の暴走は虚飾・傲慢・嫉妬・憤怒・強欲・暴食・愛欲に関与します。

3、サットヴァ(純粋性)

明瞭な識別のもと、タマスもラジャスも平静にさせる性質。詳細に問題を照らす性質。忍耐強く人のなりを高度に至らしめるのに必要な性質。高度な知性と理性に関与する。身体・感覚・理性・心の機能と精神とが綜合統一されて自己自身に廻り合うようにする性質。

≪古来での心の状態分類≫

1、ムーダ(自己の欲求もわからず心は混乱し、暗躍の中に留まる状態)

2、クシプタ(精神は分裂混乱状態。目に映る物に強く渇望していて分別がつかない状態)

3、ウイクシプタ(興奮していて意識は散漫、行動的ではあるが反面自制が効かない状態)

4、エーカーグラ(自主自発行動も目的意識も持っているが、利己的な達成に集中するあまり、他人を犠牲にしていることに気がつかなかったり、感情的になると方向性を見失う状態)

5、ニルッダ(感情と精神の両面を抑制し掌握している状態、自然法則と調和した生活状態)

※ご参考までに

1900年代になると、フロイトやユングらの登場によって、意識は東洋とは別に研究され、心理学や精神医学まで発展していきます。性格を外向性・内向性に、直観・感情・思考・感覚型などに分けられていきます。西洋と東洋の研究が、段々と歩み寄っていくことになります。タマス性質は抑うつ傾向になる性質で、古くはメランコリー気質といわれ、ラジャス性質は誇大憤怒になる性質なため、ヒステリー気質といわれるようになりました。

​≪シンプルライフは智慧のもと≫

 意識の属性(タマス・ラジャス・サットヴァ)を抑制していくと、有益な選択が適うようになるため、、生理的作用の属性(ヴァータ・ピッタ・カパ)が調和し、ストレスから解放されて、健全と健康が維持されると考えています。

 心理と精神の向上は、人を破壊の道から遠ざけると考えています。大自然のように、人もシンプルな佇まいであろうとすることが大切だと説いています。

 

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