Quality  Of  Life (QOL) 

~子ども時代を引きずったままの大人・アダルトチルドレンと共依存

・機能不全家族(抑圧家族)

広義のアダルトチルドレンや共依存が生まれる家庭をさします。アルコール依存症の家族に見られる特徴を例にすると、まずその事実を否認する特徴があります。子に対して問題を認めないように仕向けたり、嘘をついて問題のない生活と装います。見聞の事実に蓋をするため子どもの自己判断が歪んでいきます。家族関係は硬直性を伴い感情の抑圧を強いられ、沈黙のルールの中孤独を抱え豊かな感情は育ちません。家庭内で個人として人と関わることが難しい状況です。子どもが家族不和を取り持つ重要な役割を担わされます。

 

(例)良く怒りが爆発する家族、監視命令が非常に多い家族、他人や兄弟姉妹が比較される家族、良く批判する家族、期待が大きすぎて堪えられない家族、お金・仕事・学歴だけが重視される家族、他人の目を気にする表面的な家族、養育者が病気がちな家族、留守がち・放任主義な家族、両親不仲でケンカが絶えない家族、祖父母両親不仲の家族、親と子の役割が逆転の家族、両親の価値観が真逆な家族、養育者に依存症や嗜癖が多い家族、温かい感情の交流がない家族などがあげられます。

・身体的虐待・心理的虐待・性的虐待などが繰り返される

・完璧主義

・融通性の無い家族ルール

・家族の秘密を守るために話してはならない

・自分の感情は出さない、出してはならない

・楽しんだり喜んだりを振る舞ってはいけない

・社会、仕事、人生は辛いものでしかないと刷り込まれる

・境界が不鮮明で互いに役割を押し付け合う

・見捨てられまいと必死に役割を果たそうとする

・家族の中で恥をかかされ屈辱的な経験がある

・上位者の判断ですべてが決まる

・アダルトチルドレン

アダルトチルドレン(AC)とは狭義の意味ではアルコール依存症家族の中で子ども時代を過ごして大人なったアダルトチルドレン・オブ・アルコホリックスに由来します。現代では広義の意味が一般的で前者を含む機能不全家族の中で育った大人たちを指します。アダルトチルドレンの心性は特徴的です。心理的だけでなく行動上の特徴や情動の特徴があります。家族関係が複雑であったり歪んだ関係の中で育っているため、家族不和を回避するために自分らしさを表現することなく抑圧し、生きづらさを抱えています。本来の感情と同一する能力の障害、危険に遭遇した場合の防衛手段の固着、見捨てられ不安感情の持続、親密性の障害、抑うつや衝動性などがみられます。行動は反復強迫の性質を持っており進行すると人格障害問題に発展します。幼少期まではいい子と認識され静かな思春期を送った後、青年期以降に行動が激動化するものが多く「行動する子ども」と称されてます。症候への自覚が重要です。傾向を理解し対策で回復します。

・アダルトチルドレン心性における主な症状

恐怖心、怒り、精神的な傷つき、恨み、邪推、孤独感、悲哀、屈辱感、自責感、罪悪感、無感動、感情の平坦化、ゼロ百思考、視野狭窄、強迫的思考、優柔不断、学習の障害、混乱、妄想、自己卑下、自己評価の低さ、楽しむことの困難、うつ、不安障害、パニック障害、情動抑制の障害、感情の抑制障害など

・生き残りをかけた役割の定着化

家族英雄(ヒーロー):高成績を上げて家族を良く見せる

道化師(マスコット):ピエロのように振る舞い家族間の葛藤を和らげる

世話焼き、宥め役:仲介役、混乱を調停する役割を果たそうとする

犠牲者(スケープゴート):自分が問題者となり家族病理の転換を図る

孤独、いなくなった人:目立たないことで家族の注目を引こうとする

ママの王子さま:母子癒着

パパの王女様:父子癒着

頑張り屋:夫や妻の代理を果たそうと頑張る子

奉仕者:両親の寂しさや虚しさを癒す役割をする

※上記の役割を複数持ち合わせることがあります

・共依存

狭義の意味の共依存はアルコール依存症を支える配偶者との関係を指しています。次第にその枠を超えて機能不全家族の中で見捨てられまいと感情を抑圧しながら過ごします人にも当てはめられるようになりました。役割を果たすために忠実になります。他人の動向に過剰なまでに関心を持ち、他人の存在で自分の存在を確かめる傾向があります。自己評価を他人にゆだねるところがあり、自分の幸せの源を他人の評価の中にみます。依存症者の世話を焼き、またその状況を持続可能としていきます。正常と異常の判断が曖昧になりやすく依存関係が強化されてカプセル化していきます。そのため自分らしさを喪失します。自分の欲求より相手の欲求に合わせることが自分の責任であると思い込みます。親密性の障害により他者とは癒着関係に発展し、相手のために自分が責任を負いコントロールしておかなければいけないと強迫観念が存在します。罪悪感を持ちやすく過度の心配や過干渉になり、愛することとしがみつくことの判断が出来ません。コントロールしておかなければならないと思い込みが強く、またその対人関係は力の関係に留まります。

・共依存の主な心性特徴

否定的コントロール:他人の世話を焼き、頼られることで安全を得ようとする

憎悪:自己評価が低いまま対人関係を結ぶため、報われないと恨みの感情が起こる

関係の歪み:他人の行動を管理しようとするため同時に自分も支配されることになる

同一化:他人と境界線(バウンダリー)が引けず、感情が同一化しやすく不安定

支配:すべてをコントロールしたがる、他人を変えたがる、他者の評価を変化させようと努力するが失敗に終わることが多く、また負けを認めたがらない

親密性からの逃避:お互いに距離の取れた対等な関係が作られそうになると、不安が膨れ上がったり、喉がつまる息苦しさから耐えがたくなってその場から逃避したくなる

基本的不信感:何もしない、世話を焼かない状況は人に嫌われると思う

個人の喪失:相手がいないと自分の存在の意味がわからない、何がしたいかわからない

過剰な心配:やっておかないと○○になるかもしれないとすぐ思う

錯覚:人助けと好意を勘違いしやすい

その他にも救済者や殉教者、叱責や完璧主義、高成功者などの役割があげられます。

随伴する嗜癖行動と身体症状はこちら

​共依存の核となる一次的症状、歪んだ認識の二次的症状はこちら

・介護困難の背景にある家族関係の病理

サロンハナミズキを起業しようと決めた動機です。高齢者介護の現場では思い掛けない困難が生じることがあります。重度の認知障害や老化に伴う身体機能の問題だけではありません。人間関係が重要なカギを握っています。家族間に存在した確執や軋轢が介護期になって浮上し円滑を妨げます。親子関係や兄弟姉妹関係の連携が取れない複雑な関係は、双方に多大なストレスを与えます。

本音と建前の使い分け、恥をかかないように外面のイメージを非常に重んじた家族では他人を家庭に関与させることを拒否します。見栄やプライドが意地となり、一人の介護者に多大な重労働がのしかかっています。家族が歪んだ主従関係のまま介護期に入ると一方は自己愛性人格になり、もう一方は共依存性人格になる場合が少なくありません。情緒的な関わりがもともとうまくいかない家庭の場合は、介護放棄や無関心も発生します。そうした困難な状態を作らないためにも、家族のあり方について早めに再構築しておくことが大事です。

誤った価値観や行動パターンを改善し、一人の人間として人格向上や育成に努め、精神的に成熟しておく必要があります。

​自分らしさの喪失に気づいて回復を目指そう

​家族関係・対人関係の病理を認識する

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